医学部対応|小論文の正しい書き方

「採点者を感動させよう!」

合否のポイントは文章力じゃない

『文章力』をアピールしようと、格好つけた文章を書こうとする人が少なくありません。

しかし、小論文は、あくまで『分析力』と『説得力』をアピールする試験です。小論文の試験は、基本的な『文章力』はあるものとして実施されているのです。

むしろ、格好つけた文章(=扇情的な文章など)では、「分析や論理的な説得に自信がない受験生」と思われてしまう可能性もあります。

感情的な説得は失敗答案

「先生、傑作が書けました!」

そのように言ってくる場合、概ね失敗答案です。小論文は、あなたの情熱をアピールする試験ではありません。「傑作」と言いたくなる場合、ほとんどが、情熱をぶつけただけの小論文になっています。

情熱的な勧誘って、非常に怪しいですよね。説得は、冷静に、丁寧に根拠を示さなければなりません。

「書き直したら、だいぶ良くなった!」

1~2回の添削・修正・書き直しでは不十分

自分の書いた小論文。1~2回添削してもらって、1~2回書き直して、それで復習を終えている人は少なくありません。

たったそれぐらいの復習で、自分の小論文は完璧になったのでしょうか?数学の問題。1回解きなおせば、完璧になりますか?そんなことないですよね。

完璧な小論文になるまで、何度も、何度でも、修正したり、書き直したりする必要があります。そうでなければ、あなたはいつまでたっても、完璧な小論文を知らないままなのです。

模範答案は、完璧な答案なんじゃない?

模範答案には、3種類あります。

  • 本当のプロの答案
  • 合格者答案(良レベル)
  • 合格者答案(ギリギリ合格レベル)

そして、世の中の参考書・テキストに載っている答案は、”良レベル”が大半です。

実際、多くの参考書・テキストでは、その模範答案を、さらに添削して書き直すことが、非常に良い小論文の基礎訓練になります。

「小論文、復習することあんまりないよね」

授業を聞いて分かった気にならない

授業を聞いただけで、内容をきちんと理解できていますか?今日の授業のポイントは何だったでしょうか。

授業を聞いただけでは、頭の中できちんと情報が整理されているとは限りません。「今日の授業で学んだことは何?」と、自分の胸に聞いてみましょう。なかなか、端的に説明できないはずです。

その授業の内容を、テキストなどを見ず、他人にきちんと説明できるぐらいになれば、その授業の内容を”きちんと理解”したと言えそうです。

どうやって復習するのが効率的ですか?

授業を聞いたら、その内容を、何も見ないで人に説明してみるのが、一番効率的です。

まずは、課題文の内容について、テキストを見ないで、著者がどんなことを主張しているのか、その根拠が何か、整理して説明します。

次に、よく分からなかったことを質問してもらったり、意見を聞いてみたりしましょう。

どんな内容の質問にも、きちんと答えられるようになっていれば、十分復習できていると言えるでしょう。

2.正しい小論文対策のポイント

意識を高くして取り組む

1.自分の弱点を直していく

  • 他の科目なら、例えば計算ミスしなくなるまで、何度でも演習して、克服を目指しますよね。
  • 作文・小論文も、自分の弱点を克服するために、何度でも演習をしなければなりません。

2.理想の答案を目指す

  • 他の科目なら、『正解』が出せるようにならなければ、演習したとは思わないはずです。。
  • 作文・小論文でも、正しく説得できている文章になるまで直し、それを一発で書けるようになる訓練をしなければなりません。

何を伸ばすのか、常に確認する

『成長』を実感しながらやる

  • 今日の授業・勉強で、「成長した」なら、「何が成長した」「何ができるようになった」と、具体的に言うことができるはずです。
  • 点数以外の要素で「成長した」と実感できることないなら、勉強の仕方を間違えているかもしれません。

『課題』を意識する

  • なんとなく問題に取り組んでも、問題に慣れるだけで、何かを改善することはできません。
  • 何かを改善したければ、『できるようになりたいこと』(=『課題』)に取り組んでこそ、きちんと改善できるのです。

『1つ1つ』理解する

  • 一気に全部できるようになるなんてことはありません。
  • あれもこれも意識しながら演習するより、『1つ1つ』の技術を、焦らず丁寧に演習・理解していきましょう。

『習得』するまでやる

  • 要約の仕方、構成の仕方など、1つ1つ習得していきましょう。
  • 何回でも完璧に再現できて、初めて『習得』したといえます。
  • しかも、『習得』したと思えても、それでもミスすることはあります。何度でも丹念に訓練していきましょう。

苦手なテーマに積極的に取り組む

苦手なテーマこそ、実力アップの源泉

得意なテーマにいくら取り組んでも、できること/分かっていることをアウトプットするだけです。

例えば、サッカーが好きな人なら、サッカーがテーマの文章であれば、英語で読んでも、何が書いてあるのか、それなりに正確に理解できるでしょう。

だからこそ、小論文対策では、苦手なテーマに取り組みましょう。言語や文化など、苦手なテーマや、課題文の理解が難しいテーマこそ、あなたに大きな実力アップを与えてくれます。

雑読みしても、”正確に理解”できる領域を増やしていくことが重要です。

苦手なテーマの課題文は、眠くなってしまいます…

苦手なテーマを一気に読もうとするから、理解も難しいし、眠くもなるのです。

そういう時は、ぜひ、1段落ずつ要約してみてください。そうすることで、1段落ずつ完璧に理解して進みますから、そう難しくは感じないはずです。

また、「要約できない」「難しい」と思える段落は、書かれている内容を、小学3~4年生でも分かる言葉に直す訓練をしてみましょう。そこまで直せば、よほど専門的なこと以外、だいたい理解できるはずです。

3.小論文対策の細かい内容

1.課題文の理解と要約
  • 上手に線を引きながら課題文を読む
  • より早く正確に課題文の内容を理解する
  • 著者の主張・根拠をコンパクトに整理する
    ※要約する
2.課題の分析
  • 議論の前提とされている情報を理解する
  • 著者と対立する価値観・主張・根拠を正確に把握する
  • 出題の意図と答案の方針を理解する
3.答案の構成①:自分の主張
  •  自分の主張(=答案の方針)をコンパクトに整理する
  •  対立する意見としっかり区別した主張になっている
4.答案の構成②:まとめ
  • 課題文・出題意図をしっかりふまえたものになっている
  • 学んだこと・考えたことが、今後の自分の行動改善につながっている
  • より最適な行動改善を選択・構成して書けている
5.答案の構成③:説得(体験)
  • 『関連性』の薄い説得材料を選んでいない
  • より説得力のある内容を選択できている
  • 『説得』と関係のない余分なことをしっかり省いて書けている
6.復習・添削
  • 1文節1文節チェックして、より最適な表現・内容に書き直してある
  • 自分の書こうとした『方針』で、『完璧』といえる作文がイメージできている
  • 『完璧』な作文と自分の作文の違いが明確に理解できている

4.小論文対策のよくある相談

『書き出し』に迷ってしまいます
  • 何か特別なことを書こうとしていませんか?
  • 書き出しは、出題されていることにしっかり、シンプルに答えるだけで構いません。
  • 「どう思うか」と聞かれていたら、「私は、●●について、××と思います」と書けばよいのです。
  • 「賛成か反対か」と聞かれていたら、「私は、●●について、賛成/反対です」と答えればよいのです。
『体験』が長くなってしまいます
  • 体験は、「誰が、何を、どうしたら、どうなった。今後はどうしようと思った」というような内容を、シンプルに説明するようにします。
  • 体験を書くポイントは、「自分の意見の説得力につながること」です。『説得力』につながらない内容は、しっかり削り取ることも、作文の技術の1つです。 
  • まずは、”必要”と思えることを全部書いた『体験文』を準備し、1つ1つの単語、1つ1つの文節から、必要のない要素を削り取る訓練をしましょう。
『まとめ』が上手くまとまりません
  • まとめでは、課題文を読んで学んだこと、「どのようなことを学び、そして、今後どうしていこうと思ったか」について宣言すると、上手にまとまります。
  • 意見も体験も、最後にまとめにつながっていかなければ、おかしい作文・小論文になってしまいます。
  • 結局のところ、最初にまとめを考えて、そのまとめに向けて、作文・小論文の構成を考えなければなりません。
まとめには『学び』を書く
  • まとめでは、課題文を読んで、あるいは体験から、「どのようなことを学び、そして、今後どうしていこうと思ったか」について記載します。
まとめは最初に考える
  • 意見も体験も、最後にまとめにつながっていかなければ、おかしい作文・小論文になってしまいます。
  • 結局のところ、最初にまとめを考えて、そのまとめに向けて、作文・小論文の構成を考えなければなりません。
自分の答案がどう悪いのか分かりません
正しい文章だからといって、正しい説得とは限らない
  • 作文・小論文で求められているのは、正しい文章ではなく、正しい『説得』です。
  • おかしい文章ではなくても、『説得』という観点から見た場合、不適切な場合も少なくないのです。
1つ1つの文の目的を確認する
  • 復習では、細かい表現のチェックも大切ですが、何を『説得』したいのか、その意図をしっかり反映できているかが最も重要です。
  • 単語・文章が、『説得』にどう役に立つのか、実際に役に立っているのか、1つ1つ正しく分析しましょう。
例)ラーメンとカレーライスのどっちが好き?

このような課題の場合、どちらが好きでも問題はないでしょう。だとしたら、どんなことを書いてもよいのでしょうか。そんなことはありません。

「当たり前のことを書かない」というような、暗黙の制限も存在します。さらに、課題文などによって、「どういう視点で書いてください」という制限が与えられています。出題意図に沿うように、文章が書けていなければ、合格点は与えられません。

×

おなかが一杯になるからカレーライスの方が好きです。
たくさん食べれば、どちらを食べても、十分におなか一杯になるはずですね。このような文章では何の説得にもなっていません。

× 

ラーメンは、食べた後すぐおなかが減ります。カレーライスではそういうことがありません。だから、カレーライスの方が好きです。

食べている量が違うかもしれません。そのようなことへの配慮をしなければ、説得力がありません。

おなじぐらいの量食べた後でも、ラーメンは、食べた後すぐおなかが減っています。カレーライスではそういうことはありません。だから、カレーライスの方が好きです。

「おなかが減る」「そういうことはありません」という断言が強すぎて、信ぴょう性に不安があります。減点はされないかもしれませんが、高い評価はしづらいです。

同じぐらいの量を食べた後でも、ラーメンだと、ちょっとすると「おなかがすいた」と思うことが多いのです。その点、カレーライスではそう思うことは少ないです。だから、カレーライスの方が好きです。
これなら、個人の感想・意見であることがしっかり明示されていて、良い説得であると言えます。

作文・小論文は、自由作文ではありません
  • 「作文・小論文は、どんなことでも自由に書いて良い」「どんな意見でも良い」ものではありません。
  • 例えば、「読書は大切か?」という課題なら、「大切ではない」という考えは選べません。
  • 例えば、「クローンの作成」という課題なら、「科学の発展のために、無制限にクローンを作ってよい」という考えは選べません。
  • その出題で、何をどこまで自由に書いてよいのか、しっかり判断できるようにならなければなりません。

二.作文・小論文の書き方FAQ

1.課題文の理解・要約と課題の分析

課題文は何に気を付けて読めばよいですか?

著者の主張と根拠をチェックする
  • 著者が読者にどうしてほしいのか、どう思ってほしいのかをシンプルに理解します。
  • 対立する考え方があれば、それもチェックしておきます。
主張を30文字程度でまとめる
  • 著者が言いたいことは、結局どんなことなのか、だいたい30文字でまとめます。
  • 用語が長い場合もありますし、字数にこだわる必要はありません。

作文を書く前にやることを知りたいです?

著者の主張と根拠を整理する
  • 著者の主張と、反対の考え方や別案を洗い出しましょう。
  • それぞれの根拠や反論を確認します。
まとめと体験を考える
  • それぞれの主張で、どういうまとめにしようか、いったん考えます。
  • まとめにつながるように体験を考えます。
  • 一番スムーズに書けそうなもの、一番シンプルにしっかりかけそうなものを選べます。
課題文の分かったつもりに気を付ける
  • 簡単に読んで、すぐ作文・小論文を書き出してしま人は少なくありません。
  • しかし、それでは、きちんと考えている人との差が大きく開いてしまいます。
  • そもそも、10代の子がちょっと考えればすぐ意見・反論できるようなことを、わざわざ苦労して出版しません。
  • 出版の意図は何なのか、出題の意図が何なのか、しっかり理解・イメージしてから、作文・小論文を書き始めるようにしましょう。

2.答案の構成

上手なまとめ方が知りたいです

著者・出題者への敬意を示す
  • 出題には、学校の意図があります。
  • 「こんな生徒/学生が欲しい」に素直に答える学びをシンプルに表現します。
行動改善で構成する
  • 「課題文を読んでこういうことに気付いた。思い返してみれば、自分の体験でもそういうことがあった。だから、今後はこうしていこう」という、行動改善で構成すれば、おかしいまとめにはなりません。
  • あとは、説得力のある体験を、シンプルに書けば、十分良い作文・小論文になります。

上手な体験の書き方が知りたいです

人の行動をシンプルに書く
  • 「誰が、何を、どうしたら、どうなった。今後はどうしようと思った」というような内容を書きます。
  • 余分なことに踏み込まないように、大事な要素だけに絞り込んで、シンプルに書きます。
思い出話ではなく説得材料
  • 出題者は、『良い思い出話』を聞きたいのではなく、説得してほしいのです。
  • 実際の体験のままでは説明が難しそうであれば、上手に話を変更・脚色することも重要です。
体験の『関連性』に注意する
  • 「体験の『関連性』に注意する」というのは、「その体験に説得力があるか」「その体験が最適か」を確認しようということです。
  • いろいろ細かい情報を説明しなければ、意図が伝わらないような体験は、字数が足りなくなるので、不適切です。
  • 「別の立場でも結果は同じ」「別の立場の方がよかった」と思われてしまう体験では、何の説得にもなりません。
  • 実際に自分が書くときに、迷わずシンプルに書ける体験か、意味のある体験か、書き始める前に確認しなければなりません。

三.作文・小論文の書き方の例

課題1:本の読み方について考える

課題

資料を参考に、自分が本を読むときに心がけるべきことについて、400~460字で書いてみましょう。

出題校
  • 東京都立大泉高等学校附属中学校
  • 東京都立小石川中等教育学校
  • 東京都立富士高等学校附属中学校
  • 東京都立武蔵高等学校附属中学校
  • 東京都立両国高等学校附属中学校

1.課題文を理解する

文章1

かこさとしさんが本を書く際に意識してきたことについて書かれている課題文です。

  • 20年後でも通用しているように本を書く。
  • 自然法則に反しないように本を書く。
  • 身近なものを題材に本を書く。
文章2

かこさとしさんが考えている、科学の本を作るポイントについて説明している課題文です。

  • おもしろくて、総合的で、発展的であるように本を作る。
    • おもしろさ:「もっとよく調べる」「もっと違うものを読む」につなげる。
    • 総合性:本質や全体像を明示する。
    • 発展性:科学観や社会への視点、未来への洞察を盛り込む。

2.答案を構成する

  • 文章2で、かこさとしさんが子供たちに、『科学の本』からどういうことを読み取ってほしいか、分かりやすく説明してくれています。
  • その上で、文章1で、『科学の本』を読む際に、現在の考え方と未来の考え方が違う可能性があり、どういうことを自分で調べられるようにならなければならないのか、示してくれています。
  • ざっくり言えば、かこさとしさんは、主体的に読書をすること、そして、自分でしっかり調べ、それを知識と探求心につなげていくことを、読者に望んでいます。
  • そういう読書姿勢をしっかり作文できれば、十分合格答案になるでしょう。
小論文対策の基礎も中学受験の作文から
  • 大学受験の小論文対策にも、中学受験の作文課題を上手に活用しましょう。
  • 中学受験の作文は、大学受験の作文と異なり、前提知識が要求されません。
  • そのため、『小論文の書き方』を学ぶのに適しています。
  • 前提知識は、『小論文の書き方』を先にしっかり理解してから、たくさんの課題に触れて、増やしていきましょう。

課題2:著者の意図について考える

課題

資料にある二つの文章を読んで、あなたはどのようなことを考えたか、400~500字で書いてみましょう。

出題校
  • 東京都立桜修館中等教育学校
資料

文章A わかろうと焦ったり、意味を考えめぐらしたりなどしても、味は出てくるものではない。だから、早く飲み込もうとせずに、ゆっくりと舌の上で転がしていればよいのである。そのうちに、おのずから湧然として味がわかってくる。(和辻哲郎「露伴先生の思い出」)

文章B 大事なことは、困難な問題に直面したときに、すぐに結論を出さないで、問題が自分の中で立体的に見えてくるまでいわば潜水しつづけるということなのだ。それが、知性に肺活量をつけるということだ。(鷲田清一「わかりやすいはわかりにくい?―臨床哲学講座」)

1.課題文を理解する

文章1

俳句を楽しむときの心構えを述べた文章です。

  • 分かろうと焦らない
  • 舌の上で転がしていればよい
    =楽しみながら待つ
  • おのずから分かってくる
文章2

物事を考えたり判断したりするときの心構えを述べた文章です。

  • 困難な問題に直面したら、すぐに結論を出そうとしない
  • 分かってくるまで、我慢し続ける
  • そうすることで、知性に肺活量がつく

2.答案を構成する

  • 文章Aは、「楽しみたいなら焦るな」、文章Bは、「解決を焦るな」と述べています。
  • 2つの文章の共通している点としては、「理解したいなら焦るな」ということが指摘できます。
  • 2つの文章の異なる点としては、文章Aは、解決を目的としていないこと、積極的な取り組みをも戒めている一方、文章Bは、解決を目的としつつ、自分の知性のために結論を出さないだけで、積極的な取り組み・我慢(=潜水)を要求している点が指摘できます。
  • 作文を書く方針としては、以下のようなものがあげられます。
    • どんなことに対しても、粘り強く、高いレベルを求めていく。
    • できないと思っても、簡単にはあきらめない。
    • もっと深い面白さや学びがあるかもしれないから、解決したように見ても、もう少し探求してみる。 他

課題3:人類の未来について考える

課題

資料によると、「人間がロボットに近い存在になる」ということは何を失うことだと本文から読み取れますか。また、そのことについて、あなたはどう思いますか。460~500字で書いてみましょう。

出題校
  • 東京都立白鷗高等学校附属中学校

1.課題文を理解する

テーマ
  • 人間のロボット化、機械化
ポイント
  • ロボットの役割は、仕事をしてもらう存在から、愛護される対象として生まれ変わろうとしている。
  • ペットと異なり、ロボットは、予測不能な行動は想定されていない。
  • 文章の意味を考えずに、言葉を検索して頭の中で個々の属性だけをつなげ合わせるAI的な中高生は少なくない。

2.答案を構成する

  • 著者のメッセージは簡単で、『ロボット化』するなという内容になっています。
  • 中高生・受検生に求めるメッセージも簡単で、ポイントのところで書いたことの反対のことを考えれば問題ありません。
    • 文章の意味をきちんと考えよう。
    • 言葉を検索して頭の中で個々の属性だけをつなげ合わせるAI的な考え方はやめよう。
  • 体験では、言葉の意味を考えずに失敗した経験や、意味が分からないまま進めてしまって、後で苦労した経験を書けばよいでしょう。
  • 著者のメッセージが強いので、オリジナリティを出しやすい作文ではありません。

課題4:情報の扱い方について考える

課題

資料Bを参考に、『信頼性の欠落』の例を一つあげ、なぜ信頼性が欠落してしまうのかその理由を説明してみましょう。その上で、その信頼性を高めるにはどうしたらよいかについて、合計400~450字で書いてみましょう。

出題校
  • 東京都立立川国際中等教育学校

1.課題文を理解する

資料A
  • 翻訳者として大切なのは、「こだわりを捨てて読み、こだわりをもって訳す」姿勢である。
  • コミュニケーションでも、まずは相手のいうことをそのまま聞くべきだ。
  • 翻訳をやるためには、日本語の力が必要だ。
  • 翻訳力は、リサーチ力でもあり、特に原典にあたることは大切だ。
  • 中学生・高校生のときから、わからないこと・疑問に思ったことは、すぐに調べるくせをつけておくとよいと思う。
資料B
  • コンピューターには、情報の真偽などの質を見極めることはできない。
  • 最近の情報は、どこの誰が責任をもって発しているのかがわからず、いい加減な情報も多い。
  • 本を通して知ることと、ネットを通して知ることは違う。
  • 本を読み、しっかり考えるようにしてほしい。

2.答案を構成する

  • 著者のメッセージは簡単で、情報に接したら、しっかり原典にあたり、自分で考え、判断するようにしようという内容になっています。
  • 作文課題で求められている『信頼性の欠落』については、この意味の理解は難しくないと思いますが、その『例』を挙げなければならず、それは簡単ではないでしょう。
  • 『例』をダラダラ書いてしまうと、『信頼性を高めるためにはどうしたらよいか』の部分の記述や、自分の意見などについて、字数の余裕がなくなってしまうので、気を付けなければなりません。
  • まずは、著者のメッセージをしっかり整理し、例を考え、例をコンパクトにまとめ、しっかり作文できるように準備しなければなりません。
  • 課題文やそのメッセージは分かりやすいですが、正しい順番で正しく考える必要があり、難易度のかなり高い問題です。

四.演習のポイント

1.『完璧な答案』を意識しましょう

× 良い答案
  • 上手く主張・説明できていれば『良い答案』とされることが多いです
  • 直すべきところがあっても、そのまま放置したら、その作文課題からは、ほとんど成長できません。
  • 細かいことでも、『直すべきところ』がなぜダメなのか知り、それをしっかり直してこそ、実力は向上します。
〇 完璧な答案
  • 1文1文、過不足がないかしっかり確認しましょう
  • 自分の方針(=書きたかったこと)が十分に説明できているか確認しましょう
  • もっと良い内容/体験で書けたのではないか確認しましょう
  • 参考答案ではなく、自分の方針に基づく『完璧な答案』に近づける努力をしましょう

2.アウトプット型で取り組みましょう

× インプット型
  • 授業・テキストに書いてある作文は、どんなに説明を聞いても、なかなか自分では書けません
  • 試験場で、どうしたらそんな分析ができるようになるのかは、授業を受けても、本を読んでも、分からないままです
  • 知識があっても、それをアウトプットできなければ意味がありません。
〇 アウトプット型
  • 『実践して修正』する回数を増やしましょう
  • 1つの作文の中で、1~2回添削・修正するのではなく、「どういう意図で書きたい」という方針に合わせて、何度でも完璧になるまで書き直しましょう
  • 自力で一発でアウトプットできるようにならなければ、正しく対策できているとは言いません
どんな課題・どんなテーマでも
  • 作文・小論文対策の難しさは、どんなことを考えて、どんなことを書いても、文章がしっかりしていれば、それなりの作文に見えてしまうことです。
  • しかしそれは、算数・数学でいえば、数字を書いたらたまたま当たったというのと、そんなに変わりません。
  • 大切なことは、どんな課題・どんなテーマが出てきても、正しい手順でしっかり考えられた答案を書けるようになることです。
  • 何を考え、どうしてそういう書き方をしたのか、そういうことを丁寧に確認し、できていなかったことに目を向けてこそ、作文・小論文の実力は向上していくのです。

五.作文・小論文の個別指導のご案内

指導テーマ

  • 線の引き方・段落要約の指導
  • 課題文を要約する指導
  • 答案を構成する指導
  • 答案を添削する指導

指導の流れ

  • まずは、ポイントを端的に指摘できるようになるまで、線の引き方と段落ごとの要約を行います。
    ⇒60~90分・2~3回程度
  • 線の引き方や段落要約に慣れてきたら、課題文全体を要約して、著者の意見などを整理してもらいます。
    ⇒60~90分・2~3回程度
  • 課題文をしっかり理解することに慣れたら、良質な過去問を1日に2~3つ選んで、答案構成してみます。
    ⇒習得には大きな個人差あり
  • 答案構成に慣れたら、作文・小論文を書き始めます。表現や構成を丁寧に直すことで、『完璧な答案』を書けるようになるための訓練をします。
    ⇒対策不要になるまで

六.無料相談等

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