英語|英語力と合格ライン|具体例

『今の自分が合格できる大学のレベル』を知りたい場合、実際に日本語訳を見た時の長文の内容を確認するのが一番分かりやすいです。

書き出しを読んだだけで眠くなってしまうレベルの長文は、英語で読めばもっと苦痛でしょう。それが、自分の現在の限界です。

1.東京都立高校(共通問題)

ひろきは中学校3年生だった。彼の学校には、毎年3月に、コーラスのコンテストがあった。(平成23年度大問4)

ここで書かれている物語は、ひろきたちが、コーラスを良くしていくために、クラスの人間関係を改善していく話です。

日本語で読んで解くとしたら、内容一致問題などは、大半の中学生が満点を取るでしょう。そういうレベルの出題になっています。

2.センター試験(本試験)

大型のネズミ、小型のネズミ、ハムスター、そしてリスは、げっ歯類と呼ばれる動物の大分類に属する。げっ歯類は、約2000種類あると考えられていて、げっ歯類は、私たちが知る動物の中で、もっとも成功している動物種の1つであると考えられている。(平成23年度大問6)

ここでは、『げっ歯類がなぜ生存に成功しているか』について書かれています。

その原因については、『歯の発達』を要因として書いています。歯による餌からの栄養補給のしやすさや、繁殖の特徴などについても書かれています。いずれも、多くの人が、内容をイメージしやすい話でしょう。

日本語で書かれていれば、多くの人が、ストレスなく読める長文になっていると思います。そこはやはり、センター試験というところです。

3.立教大学(経営学部他)

モーツァルトは、1756年に生まれ、世界的に著名なクラシック音楽の作品を何曲も作曲し、1791年に若くして亡くなった。彼は天才だ。しかし、彼の音楽は、他の人の曲では到達できない、人間の能の部分部分に到達し、人をより賢くできると思っている人がいる。(平成25年度)

モーツァルトの音楽についての話です。内容は、モーツァルトの音楽によって、子供が賢くなるかということを、実験・検証した流れを読むものです。

抽象的な内容も多く、しかも、実験的な内容も含んでいます。ですから、センター試験の日本語訳のように、『ストレスなく読める』というものではなく、日本語で読むとしても、しっかり読むことが求められます。

加えて、日本語で読んでも、なかなか大変な長文です。全訳すると、概ね3000字程度となるようです。普段から、これぐらいの文章量は、苦にせず読んで、しっかり理解できる習慣がついてなければ、英語で読み進めることは難しいでしょう。

4.慶應大学(文学部)

『原理や音楽は、天才を通して語る』という19世紀の音楽の考え方は、21世紀初頭の音楽文化からは、かけ離れているように見える。しかし、ベートーベンが抱いていた音楽についての考え方は、現在でも存続し、今でも現代音楽文化の特徴の源である。(平成25年度)

いかがでしょうか。どんな話になっていくのか、現段階ではなかなか予想がつかないでしょう。

立教大学の問題と、題材は同じ音楽です。そして、片方はモーツァルト、片方はベートーベン。導入部分では巨匠が紹介されています。しかし、立教大学の出題と比べて、慶應文学部の出題は、学術性の高さを感じさせる書き出しです。

慶應大学の文学部は、とても難易度の高い、良質の文章を出してきます。課題文を日本語に直すのも大変です。普段から難しい文章を読みなれていないと、試験会場で読んでいくことは難しいでしょう。

4.東京大学(分離共通)

子供は2つの人生を生きるといわれることがある。ひとつは5歳までの人生で、もう一つはその後の人生だ。おそらくこの考え方は、私たちの人生の最初の5年に、膨大な時間があることに由来しているに違いない。(平成25年度)

東大の長文読解です。『子供の時間間隔』がテーマになっています。

日本語でここだけ読むと、慶應の文学部より、少し読みやすそうに思えるかもしれません。ただし、後ろまで読むと、決してそんなことはありません。十分学術的な内容になっています。

しかも…。

これは、たった選択肢の小問が5問しかない、時間をかけづらい、絶対に落とせない類の問題です。やはり、さすがは東大というところです。

最後に

中学で習う英文法も、高校で使う英文法も、基本は同じです。高校になると、構文も出てきますが、中学時代に勉強してはいけないということもありません。

そのため、中学生でも、英語の勉強で頑張ってチャレンジしている子は、センター試験レベル、早慶東大レベル、英検1級レベルなどに積極的に取り組んでいるのです。

文法とは別に、読解の訓練を!

多くの中高生は、文法問題に時間を使います。しかし、文法演習、訳することができることは、読解力を保証してくれません。

『現代文で満点を取るのが難しい』ということが、それを物語っています。つまり、読解力は読解力で、別に鍛えなければならないのです。

まず最初の目標は、センター試験レベルの英語をストレスなくよめるようになるところです。そして、次のレベルは、慶應文学部レベルの文章を、ワクワク読めるようになることです。

この道は、凄く遠いものに思えるかもしれません。特に、読解に苦労している方は、なおさらそう思うかもしれません。

しかし、それは、いろいろなものに手を出しすぎていることが原因である場合がほとんどです。『読解力の向上』に特化して取り組めば、実は意外と遠い道ではありません。

読解で苦労しなくなるメリットは大きい!

慶應文学部の英語をワクワク読めるぐらいのところまでたどりつければ、もう『一生ものの英語力』が手に入ったと言っても良いと思います。

こうなると、いろいろな文章を読むのが楽しくなります。英文・現代文の両方で論文を多く読みますから、読解力はメキメキ向上します。

加えて、様々な表現に触れますから、文法問題・構文問題だって、怖さは格段に薄れるでしょう。少なくとも、暗記に頼って対策するよりは、よっぽど楽しく対策できるはずです。

大切なのは『読む苦痛』が無くなること!

補足ですが、『一生ものの英文力』は、慶應文学部の入試問題で『余裕で合格点が取れる』ことは指していません。

合格点は取れなくても、『ワクワクしながら正確に読む』『大変だけど、読むのは別に苦痛ではない』姿勢が身についていれば、大学生になった後も、英文読解力は向上していきます。ですから、この段階ですでに、一生ものの英文読解力を身につけたと言ってよいのです。

『合格点が取れる』のは別の話です。経験量や読む速さという要素は避けて通れません。そして、『読むのが好き』でなくても、訓練量によって、合格点が取れる人が少なくないという現実もあります。

ただし、『読むのが好き』ではない人は、大学に合格したら、一気に文章を読まなくなります。そのため、読解力・英語力はどんどん流れて行ってしまいます。どんなレベルの高い大学でも、全然英語のできない人がたくさん発生するのはそのためです。

一緒に『読むのが好き』になってみませんか?

文章を読むのを楽しいと思えるように。新しい知識が加わるのが楽しいと思えるように。問題を解いて復習するだけでなく、長文をしっかり理解し、自分の知恵にしていきましょう。

時間がかかりそうに思えるかもしれません。しかし、実は、この勉強法は非常に効率が良く、英語力向上の早道でもあります。

早い人なら、中1レベルから、3か月ぐらいで、センター英語レベルの文章は、『読むのが好き』と思えるようになります(読む速さは別ですが)。だから、英語の勉強が苦ではなくなります。

そういう勉強をしてみませんか?英語を楽しんでみませんか?皆様からのお問い合わせとご相談、心より、お待ち申し上げます。